5月14日
朝の放牧で。
信頼してくれている表情が可愛いですね。
もっと信頼されるように自分の振る舞いに気をつけるからね。
今日は一頭で外にお散歩に行ってみました。
人が頼りになることを知ってもらいたいな。
最初ちょっとそわそわしていましたが、だんだん落ち着きました。
今日は初めて鞍に鐙が付きました。
今までより、鐙の重み、パタパタ音、あまった鐙革がお腹をぺちぺちする感触が増えました。
地道にコツコツと学習の機会を与えます。
いつでも馬の様子を見ながらじょじょにじょじょにです。
調教でも騎乗でもお手入れでも、なんでも馬と相談しながら進めます。
ふぅ~、モグペロ。
まだ時々ビクッとするので、慎重に接しながらもたまにずけずけと触りまくる時間を作るようにしています。
大丈夫。たいしたことないよ。
前肢も後肢も、肢上げがリラックスして出来るようになりました。
今日は初めての削蹄も。
肢のお手入れや、ケガや皮膚病の治療もどんどん進むようになりました。
5月15日
今日はチャイ君以外のみんなと一緒に放牧へ。
今まで一頭ずつと一緒に放牧して、お見合いをしてきました。
みんな一緒になっても、うまく溶け込めるかな?
まずはいつも通り復習から。
グランドワーク両手前、高いところから足で愛撫。
そのあと新しいゲーム。
横でピョンピョン。右側でも左側でも。なんだろね。大丈夫だよ。
覚えて受け入れていたら、次は今度はピョンピョンの頂点でちょっと体当たりするように変えていきます。ピョンどす。ピョンどす。
ちゃんと理解して受け入れていたので、一瞬上で止まってみます。
その次は1秒。その次は3秒。その次の5秒までいけました。上出来。すごいね。
もちろん成功するように準備しておくから成功するんです。
(成功を確信してから行います。出来るかも…くらいならまだ準備が足りないのでやらないですね)
確実にできるだろうということを提案して、できたらとても褒めて、自信を育てていきます。
馬が嫌がるサインはいつもと同じです。
頭を上げる。
尻尾を振る。
するどく振り返る。
ロープをかじる。
耳を後ろに絞る。
歩き出す。
このようなサインが出る前にやめるようにします。
たとえば、歩き出したところで降りると、馬は歩き出せば降りてもらえると覚えてしまいます。
騎乗でも手入れでも、思いやりと観察力をもって、嫌がりそうならしない、嫌がる前にやめるというのが重要なのです。
鞍を付けたままお散歩に行きました。いい感じです。
いろんなことを経験するって大切なことですね。
「飯多さんが見えなくなるとそわそわしますね。お父さーん!みたいに」って言われました。
そう?チョコパ君そうなの?
嬉しいですね。
乗馬の醍醐味ですね。
5月16日
冬毛が抜けてきたら、こんなところにも白い毛を発見。でももはや光沢だらけで分かりにくいですが。
今日はいよいよ鞍の下にゼッケンを敷きました。
すっかり馬らしくなりましたね。
横木通過のトレーニング開始。ちょっとやって見せただけですんなりついてきました。えらいね。
馬にはまずお手本を見せること。
すっかり馬らしくなりましたね。
馬は馬として生まれてくるけど、ただの馬から私達のパートナーとしての馬になるには、こんなに時間と手間のかかる道のりがあるんです。
受け入れてリラックスしているボディーランゲージ。
駈歩発進は舌鼓だけで行っています。そして5,6歩出たら良しとしています。返事をしてくれる馬の素晴らしいこと。
鞍付けは比較的すんなりでした。
左目の上と鼻先へのタッチはまだそっと触ろうとしてもビクッとします。
3歩進んで2歩戻るはよくあること。あせらない。
5月17日
パチパチと瞬きをすることが増えてきました。
これは馬が頭を使ってよく考えている時のボディーランゲージです。
とてもいいことです。
良くないサインは目を見開きっぱなしや、首を下げなかったり、視線を合わせなかったり外したりです。
馬が不安を感じないように、馬を受け止めます。
馬の意思を尊重すること。
馬にわかりやすく自分の気持ちを伝えること。
特に気をつけています。
よしよし~。
いつものように、馬に確認してもらいます。
とにかく乗馬は、馬が納得していることが大切です。
匂いを嗅がせている時、鼻息が荒くなったり、後ずさりしたら、もうしばらくそのまま確認してもらいます。
首の力が抜けたり、齧ったりし始めたらひとまずOKとします。
いつも復習と確認から行います。(騎乗も同じですね)
大丈夫でなければそれを再度行って固めて終わりにします。
大丈夫であれば一日に一個だけ新しいことを付け加えます。
アルミ脚立を踏んだ時のカリカリ音など些細なことを気にする馬もいます。この時チョコパは気にならないと言っていました。
馬に話しかけながら、馬の様子をよく観察して、馬の気持ちを感じるようにします。
馬の気持ちをわかろうとする気持ちと、馬に分かってもらおうとする気持ちを大切にします。
自分の身体の動きに気をつけます。
身体に力を入れず、ゆるゆると動きます。
自分が力めば馬も力みます。
いつでも馬は鏡です。
力は入れない。急のつく動きはしない。いつもの騎乗と一緒です。
いつでも観察と判断が必要です。
はじめて人を背中に乗せました!
頑張って踏ん張っていますね。
足を確認したいそうなので、ぜひどうぞ。
新馬だろうが成馬だろうが、いつも人を乗せることが好きになってもらうように考えながら接しています。
いい子いい子!
ほんとに押さえないんですね、とのことですが、押さえるということはまだ不安があるということなので、実は準備不足だと判断できます。もちろん安全のために前を持つこともありますがそれでも抑え込むのではなく。馬が受け入れる気持ちになっているかを大切にします。
お互いに心から安心。という気持ちになってから進めていきたいです。
ありがとう。えらいよ。すごいよ。
自分もテンション上がって満足感に浸りそうになりますが、自分のことより馬の気持ち。
じっくりたっぷり褒めるのと、感謝の気持ちを伝えます。
馬が照れるまで褒めます。じっくり褒める習慣をつけると、あ、今馬が照れた、受け取ってくれたというのがわかるようになります。
ほんとにありがとう。皆さんもありがとうございます。
5月18日
こちらを見ていますね。
しっかりアイコンタクトをしながら物事を進めます。
特に鞍を乗せたり腹帯を締めたりするのは馬が不安になりやすいので、馬の表情と相談しながらゆっくり行います。
今後、腹帯を嫌がったり倒れたりしない馬に育てるために、微笑み話しかけながら少しずつ進めます。
落ち着いた瞳。
こちらを向いた内側の耳。
浅い内方姿勢。
リラックスしてるけど活発な動き。
こういうボディーランゲージに注意深く観察し、出来るかぎりのことをします。
鞍をゆさゆさ揺すります。
大丈夫だよー。
信頼しているみたいですね。
上からの眺めはこんな感じ。
乗る時は鐙に足をかけずにそーっと跨ります。
いつも鐙に足は掛けても踏ん張らずに跨る習慣をつけましょう。
確認の行動は大切です。閉じこもって身を固くしている馬は我慢をしているので、いきなり限界が来て暴れだすことがあります。
ひとつひとつ馬に納得してほしいです。
説得はするけど強制はしない。
選択してもらいます。
そして見守ります。
今日やってみたこと。
歩いてー。
止まってー。
曲がってー。
横に動いてー。
いつもと同じですね。
なんとなく8の字に歩けました。
背中から降りた後、モグペロしてくれました。
馬房に迎えに行った時や、何かした時に、モグペロしてくれることはとても大切なことです。見逃さないようによく観察しましょう。
そしてたくさんモグペロしてくれることを目指しましょう。
ここをゆっくりすりすりするのは、馬をうっとりさせます。
良い表情の良い馬になってきましたね。
リラックスした様子。いいですね。
バラを背負って少女マンガの王子様みたい。
馬に乗るというのはイケメン育成ゲームと同じかもしれませんね。
5月19日
頭を下げるのが少し出来るようになりました。
難易度からいうと、
横へ譲るのが初級編。
前後に譲るのが中級編。
頭を下げて譲るのは上級編です。
頭を下げてからのモグペロ。良く出来ました。
放牧でエーちゃんと。
集団放牧になじんできてから、教育もスムーズになってきました。
心が穏やかになってきて、相手に合わせることを覚えてきたんでしょうね。
あらら。おっぱいほしいの?
と思ったらエーちゃんからツッコミが入りました。
とはいえこの二人、とても仲良しです。
エーちゃんはとても面倒見の良い、優しい教育係なのです。
5月20日
横木の教育をしています。
馬は何かをまたぐということを、意外と怖がります。足場が悪かったり弱点のお腹を晒すのは馬にとっては致命的ですからね。
なかなか覚えるのが早かったので、将来は障害も飛べるようになると思います。
調馬索で馬とコミュニケーションします。
自分のボディーランゲージをよく意識しましょう。
身体を使いこなすのは騎乗と同じです。
馬装を復習させながら、丁寧に教えます。
常に馬の様子を見ながら進めましょう。
そして、こうしたらこうなるかも、と先手を読んでいくことも大切です。
地面を指差しても草を食べなかったので、自分が頭を下げて草を食べるお手本を見せました。
そうしたら草を食べはじめました。
こうしてサインを教えていきます。
自分を馬に見立てて良いお手本を見せること。
それがとても大切です。
今日はお手入れ中に大きなあくびをしてくれました。
ふふふ。
良かったね。
5月21日
放牧中の甘え顔。
鼻を伸ばして近づいてくるのがたまりません。
水たまりを自信をもって歩いて行けるようになりました。
来たときはあんなちょっとの水でもまたげなかったのにね~。
学習のためにもリラックスって大切ですね。
命令や強制はリラックスの大敵です。
前進、停止。
回転、横移動。
洗い場で譲ってくれたのと同じだよって教えます。
左へ行ってもらいたければ、右ロープを肩にタッチと、右脚を寄せるように触れます。望む反応が少しでも出たらすかさず解除します。
馬房にお迎えに行って近づいていくと、モグペロをしてくれることが多くなってきました。
馬が受け入れてくれている、親近感を感じてくれている、フレンドリーになっている、気を許してくれているというサインです。
とても嬉しいです。
5月22日
引き馬、もう完璧です。
歩き出す。
止まる。
右回転、左回転。
速歩。
バック。
頭を下げるのも、下げて~って言ってから下がるまでの時間が短くなってきました。
馬に乗る時にたてがみを掴まないのは、こういう時も重要です。
馬が歩き出そうとしたら、この拳をそっと右へ動かして「止まっててね」と伝えます。
だいたい髪の毛を掴んで引っ張って乗ったら痛いじゃんね。
ちょっと齧って文句を言っていました。
重くて大変なんでしょうか。
余り負担をかけないようにゆっくりゆっくり進めます。
鏡で写真を撮ってみました。
5月24日
良いフレームですね。
調馬索の時は乗っている時同様、リラックス、リズム、内方姿勢、馬の意識がどこへ向いているか、に気をつけます。
馬に乗るということは、馬に対してマウンティングポジションをとるということですから、馬にとっては強烈なことだと思います。思いやりをもたねば。
ここまですごく早いスピードで調教が進んできて本当にすごいと思います。
でもそれは裏を返せばまだまだ経験が浅いということですから、これからもこのペースでいけるとは考えずに、これまで通り慎重に進めます。
乗っている時もあまりコントロールしようとはせずに、行きたい好きなところへ行きな~という感じでやっています。
止まって動かなくなってしまった時も、出来るだけ自分から動き出すのを待ちます。
こうして進んで歩く自発性を育てるようにしています。
今日は何回も自分から速歩をしていました。前進気勢が育ってますね。
5月24日
ブラシをかけていたら、「この辺をやって欲しい~」とお尻を動かしてきました。
こういう率直なのは好感が持てますね。
馬に自分で考えさせるようにしたいし、自分の意見が言えるようにしたいです。
だいぶ人を乗せたバランスを覚えてきました。
結構しっかり歩くようになってきています。
まだき甲が低いので、腹帯をしっかり締めてもぐらぐらしやすく、バランスをとるのに気を使います。
今のところ速歩は、正反動で行っています。
それは、
1、馬のバランスが前のめりになってるのでそれをサポートするため。
2、リズムがまだ一定にならないのでぎくしゃくしないようにするため。
という理由からです。
運歩がしっかりしてきたら出来るだけ早く軽速歩にしたいと思います。
5月25日
肢を上げるのが上手に出来ます。
もう何年もやっているみたいです。
肢を上げている時のコツは、上げている蹄が上げてない肢の真横に来るようにすることです。
そこが馬が楽で自然に上げられている位置です。
グランドワークで調馬索。自分のボディーランゲージに気をつけましょう。
手話と同じように、相手に気持ちを伝えながらも、自分の身体の動きも客観的に意識します。
おつかれさま。
馬に乗るって、あなたは愛されているよって馬に教えるように接することかもしれませんね。
新馬調教ももちろん同じです!
5月27日
馬は同じところで同じことをくりかえす習性があります。
それを利用して、良い習慣を作ります。
良い子いい子。
感謝上手は愛情上手。
馬をたてるということを大切にします。
馬を使役すれば馬は諦観します。身体に痛みがあれば騎乗を嫌がります。人間を嫌いになってしまっては乗馬にはなりません。ただの強制労働になってしまいます。
馬の心と身体を守る。それが乗馬。
騎乗中のモグペロ。
馬が受け入れていて良いサインですね。
いい感じの速歩。
今日は速くなったタイミングで少し駈歩が出ました。
チョコパ君のはじめての駈歩、一番乗りでしたね。
5月28日
人を乗せて歩くことが少しずつ上手になってきたので、扶助などの約束事をしだいにはっきり教えていきます。
今でもボディーランゲージとして歩いたり止まったりできますが、これをもっと簡略化して合図として通じるように理解してもらいます。
大切なのは一貫性と解除です。
後半はお散歩へ。
青草を食べながら、いろいろな経験をしていきます。
馬にはいろいろな経験をさせるようにしています。これからのキャパシティが広がります。
さぁ帰ろうか~。
うん。
馬とはアイコンタクトが大切だと思います。
とにかく馬の目をよく見ます。 眼球の動きをよく見ましょう。
もちろん見られることを嫌がる馬とはアイコンタクトしません。しかしそれは人間を警戒しているということ。そういう馬にしないことが最も大切です。
5月29日
入厩してから1ヶ月が経ちました。
新馬調教開始時の1ヶ月前。
これが…。
こうなりました。
身体の内側からきれいになるように心がけています。
乗馬とは、
・馬の健康作り
(フィジカル)
・気持ち作り
(メンタル)
・頭作り
(インテリジェンス)
だと思います。
5月30日
グランドワークの調馬索で、馬と意思疎通を図ります。
馬と親和を図りましょう。いい言葉ですね。
この時、コントロールできないくらい距離を離したり、ロープを伸ばしすぎないことが大切です。
また追い鞭で追い回したり、走らせたりしてはいけません。求めているのは調和と会話です。
馬の様子をよく観察しながら、馬に愛情を伝えましょう。
いい子だよ~。
ありがとう~。
馬が人のそばに佇むように寄り添ってほしいですね。
若馬はまだキコウが十分発達していないので、腹帯をしっかり締めても少し鞍がぐらぐらします。
身体の力を抜いてバランスで乗りましょう。
今は、歩こう、止まる、曲がる、の合図化を教えています。
後半はかなり良くなりました、とのことでした。
5月31日
受け入れているモグペロ。いい感じですね。
いい子いい子。
馬の心にしっかり訴えかけます。
100%馬の気持ちのことを考えているか。馬には全部伝わっていますからね。
上手でした。
馬の行動から心理を読みましょう。
大あくび、いいね。
今日は隅角~中央に向かってが速くなりがちとのことでした。
そうです、馬の心理ってそういうものなんです。
速くなりたがる要因としては、
・馬場の端から開けている方向へ。
・馬場の入り口に向かって。
・厩舎に向かって。
・他の馬達がいる方へ向かって。
これらの場合、馬は心理的にそちらに行きたい気持ちになりやすく、スピードが上がりやすくなります。この要因を超えるくらい騎乗者が信頼されるようになると、馬は速くならなくなります。身を守りたい本能から速くなっているだけで、信頼できる騎乗者がいれば安心だと理性的に思うようになるからです。だから勝手に速くなるのを叱っても意味はなくて、やっぱり北風よりも太陽の接し方が効果的なのです。
すっかり可愛い顔をするようになりましたね。
馬の表情やボディーランゲージを、しっかり読み取っていきましょう。
6月1日
体調が整ってきてコンディションが上向きに。
そのため身体も成長してきて大きくなりました。
体格が良くなったので腹帯は一番短いものを卒業しました。
胃袋を掴むなんて言いますが、しっかり健康な胃腸を作ることができたと思います。
触り心地が最高。
温かくてツルツルで柔らかいです。
撫で心地でも馬の体調を感じることができます。毛並みがしっとり寝ていてツルツルしているのか。
抜け毛を感じるとか、粉っぽいとか、脂っぽいとか。いろいろ情報源にできます。
手入れしてきちんとサイズ調節した頭絡を丁寧に装着します。
今までこのために、口の中を触らせてもらえるよう教えてきましたよね。
先を見越してコツコツと。
いきなりにならないように。十分な予告期間をつっくれるように。
それと受け入れてもらうにはやはり信頼関係です。
こうやって美味しいものと一緒に入っちゃう感じでもOKです。
ハミを受け入れず嫌がった場合、頭を上下に振ったり、頭を回すように振り回したりします。
ハミについて嫌な思いをさせず、また恐怖心を植え付けないようにすることが今後を大きく左右します。
いつもより口を高く上げているのは、違和感を感じていることを表しています。
手綱は不要なので取り外しておきます。
調馬索も今まで通り、ホルター(無口)につけておきます。
進めるのはいつもワンステップずつ、です。
次第に学習してきました。
それでもまだ違和感を感じるようで、この写真では頭を少しひねっています。わかりますか?
まだ完全に緊張が解けたようではないみたいですね。
乗るときも手綱は今まで通りホルターにつけます。
馬はハミを味わうだけです。口を痛く引っ張られたりする経験を与えないように、しばらく時間をかけます。
準備ができていたみたいですんなり受け入れてもらうことができました。
おつかれさま。
6月3日
午前中、厩舎の通路で頭絡を付けてリーディング。
止まる時にそーっとハミで押さえるようにして感触を与えます。
そしてその意味を教えます。
また蛇行しながら、右を引いたり左を引いたりして、曲がることを教えていきます。
ワークがとても良く出来ていたので、手綱の準備をします。
手綱付きの頭絡をつけ、その上からホルターをつけて、グランドワークをします。
もちろん調馬索はホルターにつけます。
騎乗、腹帯、鞍、頭絡、ハミ。これで一通り完了です!
チョコパ君えらい!
午前中のワークもよく覚えていました。
最初のころは水が怖いような様子も見せましたよね。もう大丈夫みたいです。
馬が頼ってくれるのは信頼関係のおかげ。自信もついたみたいです。
君は一人じゃないよ。
「てへへ♪」
いい子いい子。
あんなに耳とか目の上とか触らせなかったのにね。
馬ってやりようによってどんどん変わりますね。
6月4日
馬装する時もリラックスしてじっとしています。
えらいなぁって思います。
常に馬をよく見ながら丁寧な馬装をして、馬が安心していられるようにしてあげて下さい。こういう馬に育ってくれたときはとても嬉しいです。
基本を大切に。
丁寧に繰り返して、反復練習をします。
今日は長蹄跡で駈歩をしました。左手前と右手前で40mくらいずつ。ちょっとだけ右手前の方が出やすかったです。
落ち着いていてとても良かったので外乗に行きました。初めて乗ったまま外乗へ!
ちゃんとこちらの様子を見ていてお利口さんですね。
とても落ち着いていました。
一回も鳴かなかったし、緊張ボロもしませんでしたよ。大きなトラックが近くを通っても大丈夫。
にょほーん。可愛い。
どんな経験をさせるかが、その馬の将来を左右します。
だからいつもその馬の立場になって考えることが大切だと思います。
いつも馬目線になって考えましょう。
肢を上げているあいだも、完全に力を抜いて、じっとしていられるようになりました。
これも動かさない方が早く下ろしてもらえるよと教えたからですね。
だから必ずその約束を守るように気をつけます。
じっとしているからといってゆっくり長々やったりは絶対しません。
きれいに、早く、一生懸命します。
もし馬にしてほしいことがあったら…。
馬が「それならyes」と答えたくなるようなもっていき方をする。
それが馬とつきあう時や乗る時のポイントだと思います。
6月5日
いつも馬を見続けること。常に馬を感じ続けること。
上手になるとこれが出来るようになります。
馬から目を離している時間を1秒でも減らしましょう。
いつも馬に意識を!
いつでも用意周到に先回りします。
鐙の長さを調節しておく。エアバッグベストのコードを先につけておく等。
未来を予測して先手を打っていきましょう。
普段の騎乗も、馬の考えを先回りできるようになると上手く乗れます。
引っ張っていけないときは、絶対に引っ張らないようにします。
自分の口の中に金属の棒を入れられて、引っ張られたり痛くされることを想像してみましょう。
自分のちょっとした動きにも真剣になりましょう。
動きは言葉。
馬のちょっとした動きに声を出して返事をすることも大切です。
馬にいっぱい話しかけましょう。馬には伝わります。そして馬の返事を聞きましょう。
6月6日
広い馬場をあっちへ行ったりこっちへ行ったり。
コツコツと経験値を増やします。
常歩もよく歩くようになりましたが、速歩も長くしっかり歩けるようになってきました。
今日は駈歩で、長蹄跡→短蹄跡→長蹄跡と走ることができました。
あともう少しで1周だったね。ありがとう。
運動は短時間で。
飽きたり、疲れたりするまでやってしまうのは失敗です。
大切なのは自分の都合より馬の都合です。
馬が乗せてくれるってほんとすごいこと。思いやりを持って接してほしいな。
おつかれさま。
6月7日
今日はリフレッシュ日!
あらまぁ、すっかり甘えっ子ちゃんになっちゃって。
お散歩いってきまーす!
はじめて連れてきたときはひ弱であまり食べませんでしたが、今日はモリモリ食べていました。
乗馬をするということはパートナーである馬に良い経験をさせながらより健康にしていくことではないでしょうか。
超落ち着いて満喫していました。
6月8日
鞍や頭絡をつける時もとてもおとなしいです。
細心の注意を払って馬に嫌な思いをさせないように気をつけます。
馬は優しくすれば良い馬になり、嫌がることをすれば嫌がります。ただそれだけのことですよね。
今日は駈歩で馬場を一周できました。
扶助もフルマニュアルからセミオートに簡略化できるようになってきました。
扶助はいつでもシンプルな合図で、力は小さくてもいいように意識していきます。
鞍を置いて戻ってきたらモグペロ。
ありがとう。おつかれさま。
6月10日
今日は調馬索で駈歩の練習。
新馬が駈歩で輪乗りをするというのは、バランスや踏み込みが意外と大変なことなのです。
まずはリラックス。
今までで一番できました。今までは半周チョイだったのが、2周前後もできました。
1度駈歩をすると、2度目は1回目に駈歩を出した場所へ来ると緊張しますし、1回目に駈歩をやめた場所に来るとやめようとします。賢く予想している。
馬は本当に頭がいいですね。理性を使いなさーい、頭を使いなさーいと頭を使って考えるように調教をして育てられると馬はちゃんと賢く育っていきます。
1から10まで指図してやってあげちゃうと、考えることをしない受け身オンリーの馬になってしまいます。
強制や命令を使わない。そのかわり頭やハートを使う。だからこそ馬の頭を圧倒するくらいこちらも頭を使って予測したり先回りしたりする必要があります。
輪乗り駈歩でいえば、駈歩にする位置、駈歩をやめさせる位置を毎回ランダムに変えて、馬にこちらの提案で駈歩になったりやめたりするべきなんだと気が付いてもらうようにします。
馬には力で叶わないと思わせるより、賢さや包容力で尊敬されるようにと願っています。
立派な馬になってきました。
別の馬みたいになりましたね。
6月11日
リラックスしていてリズム感が一定です。
奥からみんなが見守っているよ。
今日は昨日のグランドワークの復習と会話の反復練習、そしてさらにもう一歩進めることができました。
一回の駈歩で3周以上長く走ることができました。
だいぶリラックスした駈歩が出来るようになりました。
また、スタート地点や終了地点の場所への依存が、昨日よりもぐっと減りました。こちらのサインが大切って気がついたかな?
駈歩は、右手前の方が楽に走れるようです。
右手前の方は落ち着いていますし反対手前が出ることも少ないですが、左手前だと力が入りやすいし反対手前が出てしまうことがよくありました。
馬もその馬によって好きな手前や得意な手前が異なります。
乗馬で身体の使い方を練習しなければならないのは、人も馬も同じですね。
6月12日
今日はちょっと虫を嫌がっていたので虫除けを。
まず受け入れてもらえるように身体にはかけないで近くで空出しして、次に遠くから肩にかけて様子を見て、何度かやっているうちに平気だと覚えてきたら違うところへ。
受け入れてもらえると嬉しいですね。
駈歩発進はだいぶ通常の合図の出し方でよくなってきました。
1から10まで説明する必要がなくなってきたのでお互いにとても楽です。
すべての扶助は簡略化、省力化を目指していくことを意識しています。
そのためにも馬上では力を抜いてリラックスしていましょう。
外乗に行ってきまーす。
なんか会話していますね。
6月13日
腹帯を締める時も、じーっとしています。この状態を保ちたいですね。
とにかく馬の様子を一瞬も逃さず観察し続けるようにしましょう。それが馬の話を聞くということにつながります。
まだ人を乗せたバランス(運び方)に慣れていない馬は、よくつまずいたりします。
騎乗者のバランスも常に気をつけて。何があっても対応できるように準備しておきましょう。ハーフシート気味にしておくとバランスがとりやすいですし馬の背中にも負担が少ないです。
新馬の調教は経験の浅い不慣れな馬だということを忘れずに。出来るからといって習熟しているわけではありません。
馬に乗れるってほんとにすごいことだと思います。いつも普通に乗れる馬だって、いろんな経験をして徐々に物事を覚えてきたんですよね。
以前よりぐんぐんリズム良く歩くようになりました。重そうによろよろしていたのを思い出してちょっと感動です。
6月14日
頭絡をつける教育。嫌な思いをさせないように、じんわりじんわり進めます。ハミを嫌がる馬にしてしまうと、馬装はもちろん騎乗でも言うことを聞いてくれなくて困ったことになります。
穏やかに丁寧に接しましょう。
ここ数日は口向きの調教もしています。
素直で柔らかい口になりますように。
そのためには、ライダーも柔らかい拳にしておくことが大切ですね。
いじったり引っ張ったりしないことが口向きの信頼を作ります。新馬調教から全日本までソフトソフト。
駈歩!
頑張っています。
今日は両手前もとても良くできました。
6月15日
行こう行こう、外乗行こう!
しっかり歩けるようになってきたので、安心感が増しました。
今日は下り坂も乗ったまま下りてみましたよ。
馬装も手入れもとても大人しくて、もう普通の馬と同じですね。いい子いい子。
48日前の彼。
暴れ方もすごかったですね。
それが一ヶ月ちょっとでこんなふうに。
人を受け入れ信頼し、とても可愛く甘えるようになりました。
ふふふ。
6月17日
新馬調教で入厩していたチョコパ君、調教を完了して牧場に戻ることになりました。
最初はどうなるかと思っていたけど、こんなに立派になって。感無量です。
立派に育ってくれてありがとう。
乗馬は健康と優しさって、身をもって示してくれました。
劇的な変化でしたね。
本当にいい馬になりました。
今まで愛情をかけていただいた皆様。
応援していただいた皆様。
本当にありがとうございました。
一期一会。
馬とすごせる時間はあっという間。
その時その時、愛情を尽くしましょう。
どうか、彼の人生に幸多からんことを。
わかっていても。
別れはせつない。
つらい。
馬運車を凝視していた彼が、一瞬、振り返る。
何か言いたげな視線が。
これからも元気でやるんだぜ。
ご愛読ありがとうございました。
これからも愛情深く一頭一頭の馬を大切にしていきましょうね。
これから生まれてくる子馬たちも同じように丁寧に育てるからね。頑張るよ。
今まで本当にありがとう。