ウィッシュでは定期的に馬達の歯科治療を行っています。
馬の狼歯は生えはじめの小さい時期に抜歯処置します。成馬になってからでは大きくなり固着して抜歯できなくなる危険性が高まります。狼歯を放置するとハミ受けに悪影響を及ぼします。
成馬になってからでもかろうじて抜けた狼歯。熟練の獣医でもこんなに大きな狼歯は見たことがないそうです。
草を食べる動物である馬は歯が一生すり減るために歯が一生伸び続けます。当然よく使う部分とそうでない部分ができ偏りが生じます。偏って尖った歯の辺縁は口内を毎日傷つけ続けます。
尖った下の歯により舌は傷だらけ。痛くて舌を口の外に出すとハミで怒られて左の頬の内側も傷だらけ。
定期治療を受けていない多くの馬達はいつも口内に痛みを感じていて、自覚があろうがなかろうがスタッフ側も客側も全員がそれに加担しています。加担させられたくないなら当然のこととして定期治療を要求して、診療明細でも請求書でも日付を見せてもらったらいいですよ。
自分の口の中にこんな鋭いノコギリやカミソリみたいなものがあるのを想像できますか。ものを食べるたびに口の中が痛い。ハミを入れられるたびに痛い、手綱を引かれるたびに痛い。
ずっと治らない口内炎の痛みを抱えた馬の気持ちはどうでしょうか。毎日まともでいられますか。今度自分が乗る馬は最近いつ歯科治療をしてもらえたか気になりませんか。
多くの乗馬の中でたった一頭の歯科治療の記録。愛情ある方に救ってもらえて本当に良かったね!